火災警報器の感知方式

2020年12月17日

火災警報器の火災の感知方式には、
■火災によって発生する煙を感知して警報を発する煙感知方式
■火災によって発生する熱を感知して警報を発する熱感知方式
の2種類があります。

感知方式の詳細

煙感知方式

煙感知方式には 光電式 と イオン化式 があります。

光電式

このタイプは、火災報知器の中に入る煙の粒子によって、光が乱反射することを利用し、火災の発生(煙の発生)を検知する方式です。

イオン化式

このタイプは、通常、微量の放射性物質(アメリシウム241)が空気を電離させ火災報知器内に電流を流しています。
 火災報知器の中に入る煙の粒子によって、電流が減少することを利用し、火災の発生(煙の発生)を検知する方式です。

光電式とイオン化式の設置との関係

煙感知方式の火災報知器は、光電式が推奨されています。
消防法では、
同一階に5室以上ある階の廊下については光電式住宅用火災警報器又はイオン化式住宅用火災警報器を用い、これ以外の部分については、光電式住宅用火災警報器を用いること。
とされています。

光電式煙感知性能とは?

火災報知設備の感知器及び発信機に係る技術上の規格を定める省令17条2項に記載された光電式スポット型感知器の感度のことです。

種別
1種520以上40以下305
2種10
3種15
光電式スポット型感知器の感度規定

 
Kは、公称作動濃度であり、減光率で示す。
この場合において、減光率は、光源を色温度2800度の白熱電球とし、受光部を視感度に近いものとして測定する。
(1)  作動試験1メートル当たりの減光率1.5Kの濃度の煙を含む風速Vセンチメートル毎秒の気流に投入したとき、非蓄積型のものにあつてはT秒以内で火災信号を発信し、蓄積型のものにあつてはT秒以内で感知した後、公称蓄積時間より5秒短い時間以上、5秒長い時間以内で火災信号を発信すること。
(2)  不作動試験1メートル当たりの減光率0.5Kの濃度の煙を含む風速Vセンチメートル毎秒の気流に投入したとき、t分以内で作動しないこと。

熱感知方式

熱感知方式は 温度変化を感知方法の違いにより 差動式 と 定温式 に分かれます。

差動式

このタイプは、熱により空気が膨張することを利用し、急な温度変化を感知する方式です。
(周囲の温度の上昇率が一定の率以上になったときに火災信号を発信します。)

定温式

このタイプは、熱により金属が膨張することを利用し、一定の温度以上への温度変化を感知する方式です。